第28回AMG内視鏡外科フォーラム レポート
ああ、はやくまたTAPPやりたいという気持ちに
特別講演講師 徳村弘実 先生
たっぷりTAPPだなんて、昭和のオヤジギャグっぽいキャッチ。でもほんとにたっぷりTAPPを勉強したい人たちばかりが新宿に集まった。首都圏はもとより、静岡、新潟、栃木からも参加者があった。
前半はビデオワークショップ。コメンテータはそけいヘルニア界のリーダー、ダブル和田先生こと、浜松医科大学の和田先生と慶応の和田先生という豪華顔ぶれ。特別講演講師の徳村先生も加わり、濃厚なディスカッションとなった。プレゼンは、若手代表上尾中央の尾崎先生のデビューから始まり、将来のヘルニア界を担うホープ、昭和大藤が丘の松原先生、国立千葉医療センターの山本先生と続いた。クールに司会を務める亀井先生のおかげで、歯に衣着せぬ本音トークがさく裂した。剥離範囲の設定から組織の牽引方向、牽引する強さ、エネルギーデバイスのこだわりなど、みな話し出したら止まらない。面白くて時間があっというまに過ぎ去った。松原先生は卵管を巻き込んだ再発症例、山本先生は超肥満で巨大ヘルニア症例と、ふだん経験しないようなケースを出してくださったので、みな身を乗り出して対処法に聞き入っていた。自分が遭遇した時にどうすべきか、大変勉強になった。
後半はわれらが頼れる親分、東北労災の徳村弘実先生による特別講演。膨潤法を軸にしながら膜解剖にこだわらなくてもきっちりTAPPは行えるということを話していただいた。弁蓋の発生や働きの謎を解く場面で、ミイラ取りがミイラになってしまったとおっしゃったのが印象的だ。結局200年膜の解剖を解き明かす仕事が続けられてきたが、答えが出ないというのが答えだろうと。そんな答えの出ない解剖を見極めるために行うのがTAPPではないと、力説されていました。それより基本技術をしっかり身につけ、合併症を起こさない、骨太のTAPPを目指しましょうとも。ビデオでも強いポリシーに裏付けられた技術が展開され、感動の連続。ああ、またすぐにTAPPやりたいっ。と参加者はみなそんな表情になりました。徳村先生、ダブル和田先生、本当にありがとうございました。発表してくださった尾崎先生、松原先生、山本先生、司会の亀井先生、ありがとうございました。
最後になりますが、共催のメドトロニクス社の皆様、上尾中央医科グループ協議会行事部の皆様に心から感謝いたします。
AMESA代表世話人
金平 永二(メディカルトピア草加病院)
第28回AMG内視鏡外科フォーラムを開催するにあたり、多くの方々から協力をいただきました。
また、AMG関連病院に施設会員になっていただき、年会費を納めていただきました。
ご理解とご協力ありがとうございました。
心より感謝申し上げます。
【代表世話人】
- 金平 永二(メディカルトピア草加病院)
【世話人】
- 朝蔭 直樹(津田沼中央総合病院)
- 石井 正紀(笛吹中央病院)
- 井原 厚(浅草病院)
- 梅本 淳(東大宮総合病院)
- 榎本 雅之(桜ヶ丘中央病院)
- 小野里 航(上尾中央総合病院)
- 河村 裕(津田沼中央総合病院)
- 小室 広昭(上尾中央総合病院)
- 坂本 嗣郎(東大宮総合病院)
- 諏訪 達志(柏厚生総合病院 )
- 長澤 重直(吉川中央総合病院)
- 西山 徹(笛吹中央病院)
- 峯田 章(上尾中央総合病院)
- 若林 剛(上尾中央総合病院)
【運営委員】
- 猪瀬 悟史(柏厚生総合病院)
- 亀井 文(メディカルトピア草加病院)
- 佐々木 純一(津田沼中央総合病院)
- 杉木孝章(吉川中央総合病院)
- 谷田 孝(メディカルトピア草加病院)
(以上敬称略、50音順)
お問い合わせ: アミーサ事務局 中島里史 amesa@amg.or.jp