第40回AMG内視鏡外科フォーラム レポート
第40回AMG内視鏡外科フォーラムを終えて
特別講演講師 篠原 尚 先生
兵庫医科大学 上部消化管外科 主任教授
2025 年 2 月 22 日、新宿エルタワ-30F で第 40 回 AMG 内視鏡外科フォ-ラムを開催致しました。今回は「近未来の外科治療・外科教育 AI×ロボット×メタバースがもたらす新時代」をテーマに一般演題2題、特別講演1題の構成と致しました。例年、各臓器や手術手技をテーマに開催されることが多い本会ですが、今回は最新のテクノロジーである人工知能(AI)やロボット、メタバースが外科学に及ぼす影響をテーマと致しました。
一般演題の司会は彩の国東大宮メディカルセンターの山本洋太先生にご依頼致しました。 1 演題目は「これからの外科手術と外科教育~人工知能と仮想空間がもたらす変革~」と題して私が務めさせていただき、AI 手術支援システムによる視覚的な手術支援の実際と仮想空間(メタバース)を用いた手術教育の可能性に関して発表させて頂きました。2 演題目は上尾中央総合病院の岡本信彦先生に「ロボット支援手術時代の外科治療と外科教育」と題して、ロボット支援下鼡径部ヘルニア手術に関して、手技のポイントや教育の実際などのご発表を頂きました。微細な解剖のポイントや剥離の理論、ロボット支援下手術の特性やレジデントへの教育のポイントなど、ご参加頂いた先生方にとって大変興味深く、示唆に富んだ内容でした。
特別講演は兵庫医科大学上部消化管外科主任教授の篠原尚先生をお招き致しました。また司会はメディカルトピア草加病院の金平永二先生にご依頼致しました。篠原先生には「AI支援手術の現状と展望」と題してご講演頂きました。臨床解剖学や手術手技において誰もが知るご高名な先生ですが、AI 手術支援システム開発においても中心的立場でご活躍されております。ご講演は AI に関する原理から始まり認識 AI や生成 AI の特性、AI の精度比較やご自身の AI 利用について、そして AI 手術支援システム誕生までの経緯や実際の手術支援の可能性など、大変熱く語って頂きまして、あっという間の 1 時間となりました。ご参加頂いた先生方にとっては、これ以上の AI に関する素晴らしいご講演は、他のどこに行 っても聞けない内容であったと思われました。あまりにも素晴らしいご講演であったため、上尾中央総合病院の若林剛先生からは、ご講演を動画配信すべきとのお言葉も頂いた程でした。
そして最後に、当会代表である金平永二先生よりご報告がありました。当会発足より 16年間に渡り金平先生が代表を務められていましたが、今回をもって代表世話人はご勇退され、上尾中央総合病院の岡本信彦先生が新しく代表世話人に就任されることが発表されました。金平先生からは当会に対する熱い思いをご挨拶と共に頂き、また岡本先生からは新代表世話人のご挨拶を頂きました。(金平先生には引き続き創設世話人として AMESA にご助力頂けます)
本会は、ご参加頂きました先生方にご満足頂けたのではないかと感じております。とは言え、至らぬ点も多々あったと思います。この場をお借りしてお詫び申し上げます。
最後に、お忙しい中特別講演をご快諾頂きました篠原尚先生、ご講演頂きました岡本信彦先生、ご司会を頂きました金平永二先生、山本洋太先生、共催のコヴィディエンジャパン株式会社の皆様方、AMG 内視鏡外科アカデミー事務局の皆様方、そして多大なご支援を賜りました世話人の先生方に心より御礼申し上げます。
当番世話人 津田沼中央総合病院 三田 一仁
創設世話人 金平永二先生
メディカルトピア草加病院
新代表世話人 岡本 信彦 先生
上尾中央総合病院
【顧問】
- 坂本 嗣郎(アルシェクリニック)
【創設世話人】
金平 永二(メディカルトピア草加病院)【代表世話人】
岡本 信彦(上尾中央総合病院)
【世話人】
- 石井 正紀(笛吹中央病院)
- 榎本 雅之(桜ヶ丘中央病院)
- 金平 文(メディカルトピア草加病院)
- 諏訪 達志(柏厚生総合病院)
- 谷田 孝(メディカルトピア草加病院)
- 筒井 敦子(上尾中央総合病院)
- 西山 徹(笛吹中央病院)
- 本多 正幸(彩の国東大宮メディカルセンター)
- 三田 一仁(津田沼中央総合病院)
- 山本 洋太(彩の国東大宮メディカルセンター)
- 若林 剛(上尾中央総合病院)
(以上敬称略、50音順)
お問い合わせ: アミーサ事務局 amesa@amg.or.jp