第33回AMG内視鏡外科フォーラム レポート
第33回AMG内視鏡外科フォーラムを終えて
特別講演講師 中川 基人先生(平塚市民病院)
特別講演講師 秋山 岳先生(佐久医療センター)
第33回AMG内視鏡外科フォーラムが「腹腔鏡下ヘルニア手術で難渋した症例(鍛えようぜラパヘルの底力)」をテーマに5月19日(土)に開催されました。行楽日和のなか多くのヘルニアマニアの先生方にご参加いただき感謝しております。
腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術は2014年に短期滞在手術基本料で点数が見直されたのを機に再び適応の拡大傾向にあり、2015年の内視鏡外科学会のヘルニア手術のアンケート調査では463 施設よりの回答(複数回答あり)では、全例に行う施設が152 施設(26%),両側例に行う施設が77 施設(13%),再発例に行う施設が75 施設(13%)となっていました。
以降も腹腔鏡によるヘルニア手術を行う施設が増加するに従い、手術手技も洗練されてきていると思われます。しかし、ヘルニア手術は容易な症例と困難なそれとは難易度が極端に違うのが問題点です。簡単な症例をサラッとできるようになった先生方が多くなってきたとことで、今回は難関症例にスポットをあててみました。エキスパートの先生方から本当に困った症例をどうするかご発表いただきました。
第一部は学会のビデオワークショップさながらの構成となりました。滑脱型S状結腸のヘルニア嚢の高度癒着症例対する適応、注意点、工夫など、肥満+巨大なヘルニアに対するTAP法、再発症例や前立腺全摘後の適応、再修復の工夫とピットフォールなどの発表がありました。 座長の西山先生、コメンテーターの坂本先生に加え、第二部講演の中川基人先生、秋山岳先生も加わっていただき濃厚なディスカッションが行われました。この時点でかなり満腹状態でしたが、第二部講演もさらに濃い内容となりました。秋山先生の困難例でも全く出血させない非常に丁寧でdryな視野でのTAP手術、中川先生には実際の手術と既存の解剖概念の矛盾などを非常にわかりやすく、論理的に解説していただきました。深腸骨回旋総脈のビデオは非常に刺激的で印象に残るものでした。
最後になりましたが、ご発表いただきました世話人・運営委員の先生方、座長の西山先生、朝蔭先生、コメンテーターの坂本先生、協賛の株式会社メディコン、プログラム作成から当日の会場の整備まで、御支援くださったAMG協議会総務行事部の皆様に心より感謝申し上げます。
当番世話人 石井 正紀(笛吹中央病院)
第33回AMG内視鏡外科フォーラムを開催するにあたり、多くの方々から協力をいただきました。
また、AMG関連病院に施設会員になっていただき、年会費を納めていただきました。
ご理解とご協力ありがとうございました。
心より感謝申し上げます。
【顧問】
- 坂本 嗣郎(彩の国東大宮メディカルセンター)
【代表世話人】
- 金平 永二(メディカルトピア草加病院)
【世話人】
- 朝蔭 直樹(津田沼中央総合病院)
- 石井 正紀(笛吹中央病院)
- 井原 厚(浅草病院)
- 梅本 淳(白岡中央総合病院)
- 榎本 雅之(桜ヶ丘中央病院)
- 河村 裕(津田沼中央総合病院)
- 小島 成浩(彩の国東大宮メディカルセンター)
- 小室 広昭(上尾中央総合病院)
- 諏訪 達志(柏厚生総合病院)
- 谷田 孝(メディカルトピア草加病院)
- 長澤 重直(吉川中央総合病院)
- 西山 徹(笛吹中央病院)
- 峯田 章(千葉愛友会記念病院)
- 本多 正幸(彩の国東大宮メディカルセンター)
- 若林 剛(上尾中央総合病院)
【運営委員】
- 金平 文(メディカルトピア草加病院)
- 佐々木 純一(津田沼中央総合病院)
- 杉木 孝章(吉川中央総合病院)
(以上敬称略、50音順)
お問い合わせ: アミーサ事務局 中島里史 amesa@amg.or.jp