第37回AMG内視鏡外科フォーラム レポート
第37回AMG内視鏡外科フォーラムを終えて
特別講演講師 中平 伸先生
堺市立総合医療センター 肝胆膵外科 部長
特別講演講師 後藤田 直人先生
国立がん研究センター東病院 肝胆膵外科 科長
第37回AMG内視鏡外科フォーラムが2019年10月26日TKP新宿モノリスカンファレンスセンターで開催されました。『腹腔鏡下clamp crushing methodを学ぶ』をテーマとした本会に、東京、千葉、埼玉、栃木から、所属も急性期市中病院から大学病院や癌センターまで、そして外科医を目指す研修医から内視鏡技術認定取得を目指す若手、指導者まで、腹腔鏡下肝切除を学びたい、極めたいという先生方に幅広くお集まりいただき、題名『いまラパ肝が熱いぞ!』に負けない熱いフォーラムとなりました。
腹腔鏡下系統的肝切除が保険収差され、多くの施設で腹腔鏡下肝切除が遂行されています。CUSAを使用した肝切除が広く普及している中で、安価で手間のかからない、そして今後ロボット補助下肝切除術にも繋がるであろうclamp crushing methodを用いた腹腔鏡下肝切除をテーマに取り上げました。特別講演には、美しい手術手技でご高名な堺市立総合医療センターの中平伸先生と国立がん研究センター東病院の後藤田直人先生をお招きし、第1部のビデオクリニックのコメンテイターも務めていただきました。
前半の技術認定医を目指したビデオクリニックでは、各施設の戦略やデバイス、アプローチ法を含めて上尾中央総合病院の尾﨑貴洋先生と日本医科大学千葉北総病院の上田純志先生より発表していただきました。コメンテイターのお二人から技術認定医合格のポイントだけでなく、場の展開や肝離断のコツ、静脈周囲の対応など、鋭く的確で建設的なご意見を多数頂くこととなりました。東西の異なる文化・環境で学ばれてきたお二人の意見が多くのポイントで一致していたことから、演者の二人だけでなく、会場の多くの外科医が納得のいく、そして非常にためになる時間となりました。
後半は腹腔鏡下肝切除の第一線でご活躍されているお二人のエキスパートから特別講演を賜りました。供覧させていただいたビデオでは、ともすると難しい印象のあるclamp crushing methodが容易く施行されており、術野展開、エネルギーデバイスや吸引を含めた各種デバイスの使用法、術者・助手の役割、離断手順そして出血時の対応など、明日から取り入れられる詳細な手術手技のコツが満載でした。さらに簡単には真似のできない高難度の手技、各施設の治療戦略の変遷、そして若手医師の手術ビデオを提示していただきながらの指導法までご教示いただきました。先生方の熱さと手術手技の美しさ、滑らかなリズムに会場中が魅了された講演となりましたが、安全な手術を遂行するために開腹移行のタイミングを逸してはならないとのお言葉に、患者さんにとっての内視鏡手術であることを再認識いたしました。高みを目指す外科医が集まっているからこそ胸を打つ言葉だったと思います。
最後に、多大なご支援を賜りました世話人・運営委員の先生方、共催のジョンソン・エンド・ジョンソン社の皆様、座長の峯田章先生、フォーラムの準備から当日の開催まで陰ながらご支援いただいているAMG協議会の皆様方、そしてご参加いただいた皆様に盛会となりましたことを心より御礼申し上げます。
当番世話人 本多正幸(上尾中央総合病院)
第37回AMG内視鏡外科フォーラムを開催するにあたり、多くの方々から協力をいただきました。
また、AMG関連病院に施設会員になっていただき、年会費を納めていただきました。
ご理解とご協力ありがとうございました。
心より感謝申し上げます。
【顧問】
- 坂本 嗣郎(アルシェクリニック)
【代表世話人】
- 金平 永二(メディカルトピア草加病院)
【世話人】
- 石井 正紀(笛吹中央病院)
- 井原 厚(浅草病院)
- 梅本 淳(白岡中央総合病院)
- 榎本 雅之(桜ヶ丘中央病院)
- 河村 裕(津田沼中央総合病院)
- 小島 成浩(彩の国東大宮メディカルセンター)
- 小室 広昭(上尾中央総合病院)
- 諏訪 達志(柏厚生総合病院)
- 谷田 孝(メディカルトピア草加病院)
- 筒井 敦子(上尾中央総合病院)
- 長澤 重直(吉川中央総合病院)
- 西山 徹(笛吹中央病院)
- 峯田 章(千葉愛友会記念病院)
- 本多 正幸(上尾中央総合病院)
- 若林 剛(上尾中央総合病院)
【運営委員】
- 金平 文(メディカルトピア草加病院)
- 佐々木 純一(津田沼中央総合病院)
- 杉木 孝章(吉川中央総合病院)
(以上敬称略、50音順)
お問い合わせ: アミーサ事務局 中島里史 amesa@amg.or.jp