第41回AMG内視鏡外科フォーラム レポート
第41回AMG内視鏡外科フォーラムを終えて
特別講演講師 平能 康充 先生
埼玉医科大学国際医療センター 消化器外科(下部消化管外科)
診療部長・教授 院長補佐・消化器病センター長
特別講演講師 山井 礼道 先生
高知赤十字病院 第三外科部長
今回のテーマは、da Vinci大腸切除、胃切除を中心とし、「創意工夫のda Vinci手術 ~定型化の先にあるもの」としました。da Vinci大腸切除を埼玉医科大学国際医療センターの平能康充先生に、da Vinci胃切除を高知赤十字病院の山井礼道先生に御講演をお願いしました。お二人の共通のテーマであり、da Vinci手術の到達点ともいえるsolo surgeryについて御講演して頂きました。また一般演題ではAMGグループの中でもda Vinci手術の豊富な経験をお持ちである、上尾中央総合病院の筒井敦子先生と、柏厚生総合病院の薄井信介先生に御発表頂き、私も発表させて頂きました。
一般演題では、私からは、定型化が難しい脾湾曲近傍や横行結腸中央部の症例に対する工夫について発表させて頂きました。筒井敦子先生からは、上尾中央総合病院でのda Vinci大腸切除の変遷や非常に綺麗な手術動画、外科の未来についても御発表頂きました。薄井信介先生からは、豊富な御経験に基づく再建における工夫や、若手の先生の執刀体制について御発表頂きました。
特別講演①の山井礼道先生の御講演では、胸部外科の医局のご出身ながらda Vinci胃切除に携わるようになった経緯をユーモアたっぷりにご紹介頂き、人手不足の環境を克服するために、ご自身の手術を進化させてsolo surgeryを確立された経緯や、精緻な手術動画と共に御講演頂きました。不利な環境をご自身の努力で克服されてきた熱い志に深い感銘を受けました。
特別講演②の平能康充先生の御講演では、現在日本のトップスターでありながらその道筋は決して平坦ではなかったこと、御自身のライフワークである単孔式手術に対する逆風がありながらもその情熱を決して捨てず、ロボット手術との融合、da Vinci Xiでの単孔式への挑戦、そして現在のsolo da Vinci SP大腸切除にまで昇華されていった壮大なドラマには胸が熱くなる思いでした。平能先生のSP大腸切除は、まさに自由自在で、様々な手術アプローチに精通した匠の技でもあり、外科手術の未来像でもありました。
お二人の御講演は、手術手技から人生哲学まで多岐にわたり、参加された方々の心に深く残るものであったと思います。
今回のフォーラム開催に際し、世話人の先生方はじめ多くの方々に沢山の御協力を頂きまして誠にありがとうございました。
当番世話人 山本 洋太 (彩の国東大宮メディカルセンター)
【創設顧問】
- 坂本 嗣郎
【創設世話人】
金平 永二(メディカルトピア草加病院)【代表世話人】
岡本 信彦(上尾中央総合病院)
【世話人】
- 石井 正紀(笛吹中央病院)
- 薄井 信介(柏厚生総合病院)
- 榎本 雅之(桜ヶ丘中央病院)
- 金平 文(メディカルトピア草加病院)
- 金 達浩(彩の国東大宮メディカルセンター)
- 諏訪 達志(柏厚生総合病院)
- 谷田 孝(メディカルトピア草加病院)
- 筒井 敦子(上尾中央総合病院)
- 本多 正幸(彩の国東大宮メディカルセンター)
- 三田 一仁(津田沼中央総合病院)
- 山本 洋太(彩の国東大宮メディカルセンター)
- 若林 剛(上尾中央総合病院)
(以上敬称略、50音順)
お問い合わせ: アミーサ事務局 amesa@amg.or.jp