第41回AMG内視鏡外科フォーラム レポート

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創意工夫のDa Vinci手術 定型化の先にあるもの

2025年7月12日(土)
新宿エルタワー30FサンスカイルームB2室

第41回AMG内視鏡外科フォーラムを終えて

平能 康充 先生

特別講演講師 平能 康充 先生
埼玉医科大学国際医療センター 消化器外科(下部消化管外科)
診療部長・教授 院長補佐・消化器病センター長

山井 礼道 先生

特別講演講師 山井 礼道 先生
高知赤十字病院 第三外科部長

今回のテーマは、da Vinci大腸切除、胃切除を中心とし、「創意工夫のda Vinci手術 ~定型化の先にあるもの」としました。da Vinci大腸切除を埼玉医科大学国際医療センターの平能康充先生に、da Vinci胃切除を高知赤十字病院の山井礼道先生に御講演をお願いしました。お二人の共通のテーマであり、da Vinci手術の到達点ともいえるsolo surgeryについて御講演して頂きました。また一般演題ではAMGグループの中でもda Vinci手術の豊富な経験をお持ちである、上尾中央総合病院の筒井敦子先生と、柏厚生総合病院の薄井信介先生に御発表頂き、私も発表させて頂きました。

一般演題では、私からは、定型化が難しい脾湾曲近傍や横行結腸中央部の症例に対する工夫について発表させて頂きました。筒井敦子先生からは、上尾中央総合病院でのda Vinci大腸切除の変遷や非常に綺麗な手術動画、外科の未来についても御発表頂きました。薄井信介先生からは、豊富な御経験に基づく再建における工夫や、若手の先生の執刀体制について御発表頂きました。

特別講演①の山井礼道先生の御講演では、胸部外科の医局のご出身ながらda Vinci胃切除に携わるようになった経緯をユーモアたっぷりにご紹介頂き、人手不足の環境を克服するために、ご自身の手術を進化させてsolo surgeryを確立された経緯や、精緻な手術動画と共に御講演頂きました。不利な環境をご自身の努力で克服されてきた熱い志に深い感銘を受けました。

特別講演②の平能康充先生の御講演では、現在日本のトップスターでありながらその道筋は決して平坦ではなかったこと、御自身のライフワークである単孔式手術に対する逆風がありながらもその情熱を決して捨てず、ロボット手術との融合、da Vinci Xiでの単孔式への挑戦、そして現在のsolo da Vinci SP大腸切除にまで昇華されていった壮大なドラマには胸が熱くなる思いでした。平能先生のSP大腸切除は、まさに自由自在で、様々な手術アプローチに精通した匠の技でもあり、外科手術の未来像でもありました。

お二人の御講演は、手術手技から人生哲学まで多岐にわたり、参加された方々の心に深く残るものであったと思います。

今回のフォーラム開催に際し、世話人の先生方はじめ多くの方々に沢山の御協力を頂きまして誠にありがとうございました。

当番世話人 山本 洋太 (彩の国東大宮メディカルセンター)

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【創設顧問】

  • 坂本 嗣郎
  • 【創設世話人】

    金平 永二(メディカルトピア草加病院)
  • 【代表世話人】

    岡本 信彦(上尾中央総合病院)

【世話人】

  • 石井 正紀(笛吹中央病院)
  • 薄井 信介(柏厚生総合病院)
  • 榎本 雅之(桜ヶ丘中央病院)
  • 金平 文(メディカルトピア草加病院)
  • 金 達浩(彩の国東大宮メディカルセンター)
  • 諏訪 達志(柏厚生総合病院)
  • 谷田 孝(メディカルトピア草加病院)
  • 筒井 敦子(上尾中央総合病院)
  • 本多 正幸(彩の国東大宮メディカルセンター)
  • 三田 一仁(津田沼中央総合病院)
  • 山本 洋太(彩の国東大宮メディカルセンター)
  • 若林 剛(上尾中央総合病院)

(以上敬称略、50音順)

お問い合わせ: アミーサ事務局  amesa@amg.or.jp

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AMG内視鏡外科フォーラムREPORT

第41回
「創意工夫のDa Vinci手術 定型化の先にあるもの」
第40回
「近未来の外科治療・外科教育
AI×ロボット×メタバースがもたらす新時代」
第39回
「新宿でヘルニア三昧」
特別企画
「胃がんに対する外科手術
如何に合併症を減らし、機能を温存し、これを伝えるか?」
「今、未来の外科医になすべきこと」
第38回
「ここまで来た!消化器外科ロボット手術」
第37回
「腹腔鏡下Clamp Crushing Methodを学ぶ」
第36回
「温 故 知 新」
第35回
「現実的近未来の外科手術」
第34回
「ラパコロン ~きみも上級者になれる~」
第33回
「腹腔鏡下ヘルニア手術で難渋した症例」
第32回
「術中出血等の不測の事態からのリカバリー」
第31回
「マーゲンで獲ってやる。技術認定!」
第30回
取りたい人にも、取らせたい人にも役に立つ!ラパコロンでの技術認定取得のコツ
第29回
「Needlescopic surgery」
第28回
TAPPやるなら頂上目指せ
第27回
胃も肝臓もラパロが良い!
第26回
直腸癌に対する内視鏡手術
第25回
ラパ・マーゲンに強くなる
第24回
技術認定に合格するラパコレとは?
~そしてその先へ~
第23回
『美しいラパコロンには理由(わけ)がある』
第22回
これから大腸内視鏡外科を始める人から技術認定取得を目指す人へ
第21回
きみのタップ・テップ進化記念日
第20回
マーゲン達人になってやる!
第19回
オペはこうやってうまくなる ヘルニア・コロン・マーゲン
第18回
できないなんて言わせない
~LTG体内再建~
第17回
技術認定なんか怖くない!
第16回
ノーカットLATG:緻密な現実を飽きることなく堪能
第15回
匠の技と心を込めた渾身の食道癌手術に酔いしれた秋の夕べ
第14回
4次元科学芸術作品と緻密を極めた彫刻の美しさを満喫
第13回
自他ともに認める世界一の「膜フェチ」外科医のトークは人間愛にあふれていた
第12回
LATG、DGの完全体内再建について、ふたりの匠にとことん説明してもらった
第11回
『新宿は3時間 唸り声の連続だった』
第10回
『考え方変わっちゃうかも』
第9回
5月のさわやかな風に誘われて、新宿を一望する会議室に100名超え
第8回
『単孔式内視鏡手術をきわめる』
第7回
秋の総会はだんじり祭りの熱気!
第6回
「減量外科治療をきわめる」
第5回
「"こだわり"と"未来の"内視鏡手術」
第4回
CENESジョイントミーティング
第2回
『テーマを絞った"きわめる"シリーズ開幕』
第1回
『 AMGを内視鏡外科で横につなぐ 』